Memorial GALLERY


 2017.04.10

1994.04.10 笠置−大河原 OLYMPUS OM-1 ZUIKO75-150oF4 SuperHG400

例年桜の時期に1日くらいはスカッと晴れる日があった気がしたが、この数年はそんな撮影日和に恵まれていない。昨年は4月上旬にずっと白空曇天の日が続き、 今年も 開花のタイミングがバラバラな上に咲き揃ったと思ったらすぐに花散らしの雨である。ただでさえ激減した魅力的被写体と満開の桜の組み合わせは年々ハードルが上がり 続けているといって過言ではないだろう。

今回は、まだそれほど季節ものと列車の組み合わせにこだわっていなかった23年前の1カット。高校への進学が決まった春休み、友人と乗り鉄旅を終えて余った18きっぷ 1日分をどう使おう?考えていると、関西本線のキハ58・28のさよなら運転があるとのこと。行き先はこれで決まり! 当時まだ165系で運転されていた375M大垣夜行で西 を目指した。 名古屋から亀山に出て、新鋭キハ120に乗り換える。加太を過ぎて峠にさしかかると、有名な築堤お立ち台は布原のD51三重連のようなパニックぶり。定番 撮影地など知らなかった子どもの目には衝撃的な光景だった。撮影地のアテもないまま乗り続け満開の桜に惹かれるように笠置駅で降りてみた。

駅のすぐ手前の線路脇にはすでにカメラの放列ができていた。割箸のような貧相なチビ三脚しか持っていなかった私は、最前列の前にローアングルで入れてもらう。今な ら編成の見せ具合なども勘案するところだが、駆け出しの少年がそこまで気が回るわけがない。2両目以降が巻いてしまうありきたりなアウトカーブ構図で、花道に姿を 現した今日の主役に連写なし、一発こっきりのシャッターを切った。



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