Memorial GALLERY


     2017.03.26

2012.03.26 三毛門−吉富
 NikonF5 AF-SNikkor300oF2.8ED RVP100

3月下旬、各地で菜の花が咲き乱れる頃に決まって訪れたくなる路線がある。九州東部を縦断するの日豊本線もその一つ。特に大分以北では線路際の黄色の絨毯を 絡めて撮れる名所が点在する。この年は、年度末の休みを使って、ED76の貨物を狙いにスターフライヤーで北九州に飛んだ。

深夜便で北九州空港に入り、乗り合いタクシーで福岡へ。24時間レンタで車を借りてから再び小倉まで戻り、10号線を南下する。まずは早朝の4075レから仕留めよ う。道の駅おこしかけで仮眠をとり、夜明けとともに三毛門の鉄橋に立った。定番はトラスをバックに配してカーブのイン側を切り取る構図だが、朝早い時間はア ウト側から日が当たる。となると、かつてブルトレを狙った東海道線の天竜川トラス抜きの要領で正面がちに構えるか。 立ち位置を定めて300oで覗くと、アング ルはピタリ!F5とD700の2台体制で列車を待った。間もなく、アップダウンの向こうに2灯のライト。紅い機関車がコンテナ編成を引いて近づいてくる。ファイ ンダーに顔面を捉え、動態予測を効かせて両手のレリーズに力を込めた。

春先の楽しみだった日豊貨物も、この3月改正で大幅に縮小された。数年前から臨時化されていた西大分返しの4077〜4070レはほとんど稼働しなくなり、延岡まで 行っていた4071レが大分止めに。撮れる列車は事実上EF81牽引の4075レ1本になってしまった。一番の菜の花ポイント、杵築の鉄橋を夕日を浴びて渡るナナロク の姿を、もう見ることは叶わない。



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