Memorial GALLERY


 2017.02.08

2004.02.08 金華−常紋(信) PENTAX67 smcPENTAX300oF4ED RVP(+1)

もう20年来、「ダイヤ改正」といえば名優たちが消えていき、もはや何も期待しなくなって久しいが、この春は明るい話題が一つ舞い込んできた。石北本線に久しぶ りに「大雪」の愛称が戻ってくるという。車両はDD牽引の14系…とはいかないものの、スラントノーズのキハ183系! 21世紀も17年目、国鉄解体30年目にしては上々 のネタである。それを記念して、今回は常紋峠を行くキハ183系を出そうと思う。

2004年の今頃は、受験生を送り出して石北本線を彷徨っていた。昨今流行りの宗谷と異なり、道東地方は数日籠れば何日か落ち着いた天候に恵まれる。ツアー最終日 のこの日は、朝から青空が広がり、喜び勇んで150kpの逆アングルに陣取った。まずは朝一の8557レを迎え撃つ。運よくカマは原色が先頭! ペンタ165oで凍てつく 木々を広く入れて最高の1カットを頂戴した…までははっきりと覚えている。だが、その後は一体何をしていたのやら? 時刻表によると1本目の下り「オホーツク」 は生田原が11時17分。その間約3時間、暇と寒さによくも耐えたものである。レンズをペンタ300に付け替えて、峠のS字を下る堂々6連の石北のクィーンを切り取 った。

あれから13年の時が流れた。発足当初から苦しいと予測されていたJR北海道の経営は深刻化著しく、末端区間の維持が困難である旨が発表された。今回の「大雪」 登場も、車両運用の都合で札幌発着の「オホーツク」4往復体制が不可能になり、一部を旭川発着にせざるを得なかったためと言われている。編成もたった4連では 往時の迫力など望むべくもない。こんな状況では、せっかくの名優も来シーズンを迎えられるかは極めて不透明。機会を見て、一度は石北のお立ち台を再訪してみた いものである。



Memorial GALLERYへ