Memorial GALLERY


 2016.10.13

2000.10.13 旧白滝−下白滝 MamiyaM645SUPER SEKOR210oF4N E100VS

今年の秋はどうにも天気が悪い。休日出勤が多いことを差し引いても、私の数少ない休日で晴れに恵まれたのは9月初旬の1日のみ。晴れの特異日体育の日でさえ、天気予報 は気前よく「秋晴れが…」と言っていた割に、結局終日肌寒い曇り空であった。ウソつきは何とかの始まり…と言けれど、スーパーコンピューターに掛かった予算を考えれば、 ウソつ気象庁は始まりどころかすでに立派な税金泥棒である。

さて、例年なら秋雨前線と台風をやり過ごして、10月ともなれば涼しく乾いた空気の下で快適に撮影を楽しめるはずだった。16年前、大学3回生の秋は、周りがはや就活に焦 りつつあるのを横目に、危機感など微塵も持たず紅葉の常紋峠を訪れていた。石北臨貨に名撮影地は数あれど、峠以外でこの頃注目されるようになっていたのが、川沿いのS カーブを見下ろす「白滝発祥の地」であった。ちょうどこの年のRM196号で新発売のペンタ67用300oEDレンズの試写記事があり、その中の1カットで紹介されていたのが きっかけだったと思う。後に記事を書いたご本人に伺ったところ、発売前のレンズのテストショットということで同行した仲間にも機材の正体を明かすことができず、気苦労 が多かったと聞いた。それでも、レンズだけでなく撮影地まで刻み込む、実に宣伝効果抜群の1カットであった。

この日は朝の8557レを生田原−金華の146KPで撮影した後、次の9559レを狙うべくこの場所へ。仲間2人と展望台のようになっている崖の上に三脚を立てた。正面には陽が回ら ないが、半逆光がかえって色付き始めた葉を山影から浮かび上がらせる。10時過ぎ、せせらぎの音をかき消すように2台のデーデーがエンジンサウンドを響かせてファインダー に姿を現した。よっしゃ原色重連!思わずレリーズを握る手に力が入ったのは言うまでもない。今年も間もなく紅葉前線が南下を始める季節、DD重連貨物はないけれど、そろ そろ先が見えて来たキハ183系「オホーツク」の雄姿を追う人々で、峠は束の間の賑わいを見せるのであろうか。



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