Memorial GALLERY


 2016.02.28

1999.02.28 札幌駅 OLYMPUS OM-1 ZUIKO100oF2.8 KR

3月改正を前に、夜行列車が話題になっている。それも、JR東日本を代表する花形特急の「カシオペア」だけでなく、DD単引きの地味な急行「はまなす」までもが世間で口 に上っている模様。今月の鉄ファン誌などは「はまなす」だけで特集を組んでいるが、よくこれで雑誌が売れるなぁと驚いてしまう。座席・寝台混結の夜行急行は、もはや我々 コアな鉄ちゃんだけが嗜好する対象ではなくなってしまったようだ。

ところで、かつて札幌−函館間に「はまなす」を補完するさらに地味な夜行列車があったのを諸兄は覚えておられるだろうか。その名は、「ミッドナイト」。キハ56の3連から なるカーペット車込み全車指定の快速列車で、18きっぷシーズンになると原色キハ56が自由席車として増結された。高校時代、毎夏のようにワイド周遊券片手に夜行連泊で道内 を周っていた私は、その日の気まぐれで宿にする列車を選んでいたため、よくこの自由席車にお世話になったものだった。板張りの床に青のモケットシートと本当の網でできた 網棚、そして非冷房ゆえに開け放たれた窓から流れ込む乾いた夜風が記憶に残っている。

今回のカットは、大学時代に常紋峠を訪れた帰路に撮影したもの。翌日から津軽鉄道に転戦すべくこの列車に乗り込んだ。オフシーズンのため専用車3連の正規編成。カーペット 車で久しぶりに足を延ばして眠り、次の朝函館からの快速「海峡」で北海道を後にした。しかし、思い出深いこの列車も、次の年から車両が函館所属のキハ183系に変わり、2001年 には臨時に格下げ、2002年12月改正でひっそりと廃止されてしまった。



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