Memorial GALLERY


 2016.02.12

2006.02.12 須原−倉本 NikonF4s AFNikkor50oF1.4 RVP100

風前の灯のブルトレから街道筋の貨物列車までJR型の機関車が大手を振るって往来し、撮りたいカマなど絶滅したかに見える今日でも、今なお我らが“山男”の 聖地として注目を集める中央西線。 つい先日も原色重連が運用に入ったとかで沿線は賑わいを見せたらしい。1000番台に取って替わられたとはいえ、青いロクヨン が山間にブロワーを響かせる光景には、鉄たる者、誰しも心動かされずにはいられない。

10年前のこの日は、原色重連の貨物を追っ掛けるというあきんどカントクのお世話になって、早朝の大桑−須原に乗り込み、まずは定番伊奈川橋梁でお約束の1発。 その後藪原−奈良井に追走し、最後にこの場所にやって来た。狙いは団臨の“ゆとり”。ペンタは90oではやや間延びするため、165oで構図を詰める。一方のF4 は50oでポール1スパン手前まで引き、バックの稜線を入れて構えてみた。中央アルプスと御嶽山系に挟まれた谷間をいにしえの中山道と並行して走るアングルは、 思い描いた木曽路のイメージにピッタリ。背後の道路に車が被らないことだけを祈りつつ、青いロクヨンに時間差攻撃で2台のシャッターを切った。

直前に列車と反対方向に行くトラックが近づいていたのは確認したが、切り位置では(推定)カマの影に隠れてバッチリXは頂戴できたはずだった。しかし…後日アガ リを確認したところ、今回アップした35判はよかったものの、67判のカットの方は、あらぬところにプレハブ小屋がチラリ。「なんじゃこりゃ?」ルーペでよくよ く見ると、列車とすれ違ったトラックは荷台に小屋を載せていたらしい。せっかくピンポイントの切り位置で極めたはずなのに人為的に家バックになってしまった中 判ポジは、言うまでもなくゴミ箱に消えたのであった。



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