Memorial GALLERY


 2014.12.23

1994.12.23 大川駅 OLYMPUS OM-1 ZUIKO75-150oF4 SuperHG400

クリスマスが近づく頃には終業式も終わって、高校生は冬休み。20数年前、イケてない男子校の生徒だった私は、世間に流れるクリスマスムードなどどこ吹く風、開放感に 誘われるように早朝から鶴見線にやって来た。この年の春までは103系3連の輸送力過剰を見直すため、日中時間帯に鶴見や海芝浦まで全線にわたって活躍を見せていた老 兵クモハ12だったが、3月改正以降は再び大川支線に閉じ込められて出番も朝夕のみに限られるようになってしまっていた。

東京5時46分発の静岡行き、大垣夜行折り返しの165系で運転される325Mから乗り継いでくると、程よく日が上った頃に大川に着く。駆け出しとはいえ多少なりとも順光・ 逆光を意識するようになった鉄道少年は、改札を出て線路の東側を通る道路に小さな三脚を立てた。最長150oまでのズームでは車両のアップは撮れないが、閑散とした構 内の雰囲気を入れて撮るのもまたよしと考えたのだろう、人気のないホームにポツンと佇むクモハ12に静かにシャッターを切った。

この秋はあまりにも天気が悪いのと休日出勤が続いたのとでまったく撮影に出られなかったため、気分転換に昔のネガをスキャンしてみた。 構図も何もあったものではない 駄作がほとんどだが、ピントがカリッと来てさえいれば、あとは高精度スキャンとトリミング&色調整で垂涎物の被写体がいかようにも救済できることがわかった。現在の 目で鑑賞に堪え得るものがどれくらいあるかは極めて怪しいが、今後このコーナーのネタになってくれればと願う次第である。



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