Memorial GALLERY


    2015.07.29

1998.07.29 白丸−鳩ノ巣
 Mamiya645 1000S SEKOR150oF3.5N RVP(+1)

もう17年も前の夏のこと。大学1回生だった私は、試験を終えると18きっぷ片手に大垣夜行(救済臨)の9372Mで3ヵ月ぶりに関東に舞い戻った。ターゲッ トはロクイチ+雑客の「レトロトレイン越路号」と新前橋の165系による急行「ゆけむり」。この7月は上越線が熱かったのである。が、初日こそ晴れた ものの、2日目以降は天気すぐれず惨敗。まぁ、年によっては梅雨明け前のこの季節、今から考えれば旗色が悪かったのは当然といえよう。

悔しいので、1日実家に帰った後、晴れ間が覗いたのを見て青梅線へ。引退間近となっているEF64-1000の石灰貨物を夏色の景色の中で撮影したかった。 しかし、去就が囁かれてから雑誌に発表された多くの写真や撮影地ガイドで色々なアングルを調べることができたが、ED16が頑張っていた頃ならいざ知ら ず、20世紀も最末期の今日では家が建て込んだり杉の木が伸びたりして、スッキリとフル編成を抜いてきれいに撮れるポイントなど皆無のようであった。山 奥の人工物などないところかと思いきや、奥多摩のホキ街道は予想外に与しにくい相手だったのである。

この日は白丸駅近くの橋の上にやってきた。深緑の川面を入れて、高架橋の上を行く貨物を狙う。杉林の間のチラ見えアングルだが、下を走る国道は上手い 具合に木立に目隠しされて丁度良い。10時過ぎ、半逆光に肩を光らせながら、青い電機が赤いホキを牽いてファインダーに現れた。その後はコンクリアーチ 橋を見下ろせるという大俯瞰を探しに山に分け入るも、ポイントが分からず右往左往。昼前から薄雲が広がり、立ち位置を発見した頃にはすっかり下界は靄 の中にかすんでいたのであった。



Memorial GALLERYへ