Memorial GALLERY


 2015.02.23

1999.02.23 旭川駅 Mamiya645 1000S SEKOR150oF3.5N RVP(+1)

今シーズンは、宗谷にしても道南にしてもとにかく積雪が少ないと聞く。例によって受験生を抱えて多忙なこの時期、空振りのリスクを冒して遠征するのもどうかと思って いるうちに、一度も渡道することなく2月も下旬を迎えた。「斗星」も「トワイ」も711系も終わるというのに、筬島上段も紋穂内俯瞰も極まっていないというのに、どう やらこのまま冬を越してしまいそうである。昔に比べて少し寒いだけで何かと億劫になった三十路の半ば、それでも雪景色を撮らずに春を迎えるのは、何とも淋しいもので ある。

今回の当コーナーは、表紙の瀬戸瀬大俯瞰に登る3日前、旭川で夜行「オホーツク」を待つ合間にバルブしたキハ400系の急行「利尻」。この頃の旭川駅は、0時32分に下り 「利尻」、1時15分に「オホーツク9号」、3時39分に上り「利尻」、4時20分に「オホーツク10号」と夜の間中夜行列車の発着がある不夜城のような駅だった。従って待 合室も1時半から3時半までの約2時間以外はずっと開放されており、その間をコンビニかどこかでやり過ごせば十分貧乏学生のビバークポイントとしても活用できた。もっ とも、ビバークしているのは我々学生のみではなく、風体の怪しい異臭漂うオッサンもチラホラ見受けられたのではあったが…。

雪祭りも終わって一段落した2月下旬の北海道は、常紋を目指す鉄ちゃんと熱心なスキーヤーを除けばオフ・シーズン。今夜も急行「利尻」はキハ400にハネを挟んだ4両で やって来た。「ついでだし撮るか〜」といったノリで凍り付いた三脚を叩きながら伸ばし、軽い気持ちでシャッターを切る。外観は単なる塗装変更のキハ40。でも、夜行列車 が消え、駅も高架に変貌した今こうして見返すと、中1線挟んだ広い構内に佇むヘッドマーク付きの国鉄型気動車は、やっぱりカッコイイ!



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