Memorial GALLERY


 2014.12.23

2003.12.23 青部−崎平 PENTAX67 smcPENTAX90oF2.8 RVP100

秋の紅葉戦線の最終回を〆るのは温暖な房総か静岡エリア。この年は、冬期講習開講前に束の間の休みがあった。とはいえ、やることもないのにクリスマスに 休暇を与えられても困ってしまう。仕方なく、紅葉の残り香を求めて大井川鐡道を訪れた。架線下とはいえメインはやはりSL。だが、「かわね路号」は昼前 くらいの微妙な時間に北に向かうため、ほとんどのポイントはかなり光線が怪しい。きちんとサイドに光を当てるなら、一時的に線路が東西に振る青部−崎平 の鉄橋が無難な選択だった。

広い河原に三脚を立てる。バックに並走する道路橋をなるべく隠せる立ち位置でペンタ90をセット。ほのかに期待していた紅葉も予想以上に残っていて納得の X条件である。まずは「かわね路号」がブラスト音も軽やかに登場。今日は御召仕様のC11 190が旧客3両を牽引という“当たり”編成だった。そのまま普電 を待っていると、吊掛け駆動の重低音を響かせてクハ513+モハ313のコンビが姿を現す。シル・ヘッダー付きのサイドビューに80系風湘南フェイスという味の ある風貌は貫禄満点。SLよりも気合を入れてシャッターを切った。

10年余り経って振り返ると、時が止まったかのように見えたローカル私鉄にも日々変化の波はやってきていた。この元西武電車も翌年には運用を外れ引退、現 在は千頭駅構内で余生を送っている。その他にも、一度も出会えず終わった近鉄養老線崩れの420系や、京阪ではついに撮影叶わなかったもののここでは嫌とい うほどお目にかかった元京阪テレビカーも、いつの間にか本線から退いていた。そして、現在大井川に襲いかかる恐怖の荒波が「トーマス」ショック!3D化 された舶来アニメのキャラクターは「キモい」以外の表現が思い浮かばないグロテスクさ。まさに国鉄型蒸機への冒涜である。でもこれが人気を博していると いうのだから、パンPの脳ミソというのはネジが4〜5本吹っ飛んでいるに違いない。



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