Memorial GALLERY


 2014.01.09

2011.01.09 七里ヶ浜−稲村ケ崎 NikonF5 AFNikkor20-35oF2.8 RVP100

冬場の関東は、晴れはするものの納得ゆく写真を撮るのは難しい。何しろ木の葉は落ちて山は冬枯れ。日は低くて日中の撮影ならばよいが、朝夕は常に長く伸びる影に 撮影エリアを狭められる。澄んだ空気を活かして長玉で車両の魅力を引き出す顔面撮りは?と思っても、これまた500o砲を引っ張り出してまで仕留めたい魅力的な被写 体というのがそんなにあるわけでもない。撮るものがないなら家でおとなしくしていればよさそうなものだが、クリアな青空にはやる心が押さえられないのが撮り鉄の 悲しい性。この日は300形の運用に期待しつつ、遊び半分で江ノ電を訪問してみることにした。

人工物を一切カットして、編成を最後まで入れて…といった鉄道写真のセオリーに則ろうとすると、なかなか上手くいかないのが江ノ電の撮影。何しろ路地裏、道路沿い、 商店街の真ん中を縫って走る10km余り、家や車が入らないポイントなど皆無に等しい。逆にそれらを敢えて入れ込んで、いかに情景的にあしらうかが腕の見せ所である。

と、偉そうに言ってみたまではいいものの、残念ながらそういった高等テクニックとは無縁の私は四苦八苦。こうなりゃあ冬場のお約束、紺碧の空をガバッと入れて広角で あおるに如くはなし。F5に20oを装着し、七里ヶ浜の直線で電車を待つ。江ノ電とはいえ、広めの玉で横がちに撮れば画面隅から走り去るスピードはかなりのもの。間 もなく現れた本命305Fを、イチ、ニのサン!で迎撃した。



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