Memorial GALLERY


 2013.12.24

2000.12.24 渋川−敷島 MamiyaM645SUPER SEKOR A150oF2.8 E100VS

世間はウキウキのクリスマス。イエス様の生誕祭にかこつけた冬至の祭りがいつから男女の祭りになったのかは知る由もないが、そんな世間の流れとは一線を画した?熱き鉄 な漢たちの心を毎年捉えて離さなかったのがいわゆる「]masトレイン」というヤツである。近年は磐西を舞台に雪景色を行くC57 180の雄姿が人気を集めているが、10年ほど 前は高崎支社管内で色ガマ牽引のジョイフルトレインというのが恒例だった。

この年はC58 363が去就の注目され始めた“やすらぎ”を牽くという。10月の磐西でC57“オリサル”のコンビに魅せられた私は、18きっぷ片手に日中普電を乗り継いで、途 中伊吹バックでボンネット「しらさぎ」を撮りながらわざわざ1日掛かりで上京してきた。一晩実家に泊まって、翌日は早朝から大正橋へ。定番のインカーブは榛名山が雲隠 れしているためにパス。鉄橋を渡った先のストレートに場所を取った。 背後に雲は多いものの太陽の周りは冬の青空、露出の心配はない。やがて渋川発車の汽笛が聞こえ、ブ ラスト音が響いてきた。が、ファインダーを覗いてガッカリ。非力なC58が先頭のためか、鉄橋上に現れたのは、カマ次位にEF60 19のオマケが付いた何ともちぐはぐな珍ド コ編成なのであった。 これでヤル気を削がれたらしい。この日の返しは記憶も写真も一切手元には残っていない。

これからもう13年、受験業界に職を得た性で、毎年イブを共に過ごすのは相も変わらず受験を控えた生徒様たちばかりである。でも、鉄の世界は大激変ですっかり撮るものも なくなった。過去のポジを見ていると、何もかもがきらめいていたかは置いておいて、がむしゃらに列車を追い掛けたいつかのメリークリスマスが、今も脳裏に鮮やかによみ がえる。



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