Memorial GALLERY


 2013.12.11

2004.12.11 七久保−伊那本郷 NikonF4s AFNikkor80-200oF2.8 RVP100

先月、北海道新幹線の開業を機にブルトレが全廃されるという新聞報道が巷間をにぎわせた。我々鉄ちゃんだけではなく一般人の皆さまにも衝撃だったようだが、 実はその崩壊の始まりは今から20年も前のことだった。当時高校生だった私にもショックだった博多「あさかぜ」と「みずほ」の廃止。以後、東海道ブルトレは 櫛の歯が抜け落ちるように消えてゆき、09年の「富士・はやぶさ」を最後に“九州特急”は全て姿を消すことになった。こうした動きを推し進めたのが、中京エ リアを中心とするJR某社。深夜の駅を開けて人員を配置して…といった「無駄」が合理化策の障害になっていたためという。

だが、そんな無味乾燥を絵に描いたような会社も、昔は遊び心を持っていた。中部天竜の佐久間レールパークには流電クモハ52が保存してあったし、ゲタ電クモ ハ12や舶来古典電機ED18が定期的にイベント運転を行っていた。また、国鉄を代表する名機EF58を2両も保有し、工臨から臨客まで様々な場面で活躍させて いた。今回の1カットは、台風により脱線転覆の被害を受けた119系を回送するため、伊那松島に送り込まれるゲニニ+14系。こんな裏方の任務にも、普通に天 下のゴハチ様が就いていたのである。アルプスの峰々を背に、初冬の伊那谷をゆく褐色の機関車は実に美しかった。

ところで、最近何人かの同志から耳にしたのが「ロクイチ復活計画」の噂。何でも、来年2014年はEF58 61の生誕61周年なのだとか。それを記念してJR東日本 が総力を結集して同機を甦らせるというのである。う〜ん、これまで幾度となく鉄ちゃんたちの希望的観測に肩透かしを食らってきただけに俄かには信じ難いもの があるが、ネタもすっかり少なくなった昨今、一筋の希望の光に胸を膨らませたいというのも偽らざる心境である。でも、もしこれが本当なら、フツーのオトコの 子になれる日がまた遠のいてしまうことになるなぁ…(汗)。



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