Memorial GALLERY


    2013.08.23

1998.08.23 餘部−鎧
 MamiyaM6451000S SEKOR150oF3.5N RVP(+1)

今から15年前、大学1回生の夏休みは九州を訪れた。全国でも残りわずかとなった普通客レを狙いに筑豊・久大へ。無人駅マルヨを繰り返しながら、約2週間の旅 程で客車列車のある風景を切り取った。 8月22日に九州を撤退。夜の門司港駅をバルブしてから「ムーンライト九州」の客となった。天気任せの気ままな旅では指 定券など押さえていようはずもなく、超満員の自由席の床に三角座りで深夜の山陽路をひた走る。空が白む頃、さすがに背中と腰が痛くなってきた。もう我慢は限 界。 途中で降りて寄り道をして帰ろう。ふと思い立って姫路で下車し、播但線に乗り換えた。

ターゲットは、近々塗装変更が始まると噂されていたキハ181の「はまかぜ」。ベタではあるが、コイツをバリ順の餘部鉄橋で押さえておきたかった。距離的には大 したことないようにみえる餘部だが、列車で行くと思いのほか時間が掛かる。2番列車で姫路を出て、お立ち台に着いたのは11時頃。メインの「はまかぜ1号」は13 時通過なので、まぁ程よい頃合いではある。木陰の斜面で普Dを撮りながら“ヤツ”を待った。

今思うと、光線はややパンチに欠ける不十分な条件。しかし、増結6連で撮れるチャンスは限られていた。事実、大学生の特権を活かして9月も「はまかぜ」の撮影 に通うも、結局極められたのは生野越えのアングルだけ。でも、もはやどうこう言っても仕方ない。あれからキハ181系は見るも無残な塗色に変り果て、その新塗装車 も新型車両に置き換えられた。餘部鉄橋も巨大なコンクリ橋へと変貌している。あぁ鉄の世は無常なりけり。まずは撮れたことをよしとしよう。



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