Memorial GALLERY
2013.05.28
1995.05.28 鶴見線営業所 OLYMPUS OM-1 ZUIKO35-70oF3.5-4.5 RD(+1)
今回はかなり古い1枚を。ちょうど高校2年の1学期中間試験が終わった日曜日、鉄研の後輩を集めて新歓を兼ねた撮影会を開いた。金もなければ情報収集力もない 高校生ではあまり気の利いたアイデアも浮かばず、多摩川の土手でブルトレを撮ることにした。中学生数名を引き連れ、京急の六郷土手の駅を降りて徒歩数分。河川 敷からコンクリ橋を見上げて「富士」「はやぶさ」を撮影した。曇天&ビルバック…今なら見るに堪えないカットだが、当時は現場でシャッターを切れるだけで楽し かった。
さて、午前でお開きでは面白くない。ならば若いもんにスゴいもんを見せてやろうと、続いて出向いたのが鶴見線。この頃はまだ昭和1ケタの古豪クモハ12が現役だ った。今日は日曜だし、閑散時間帯の本線運用に当たる可能性も高い。ワクワクしながら鶴見駅の高架ホームに上がる。が、鉄骨ドームの屋根の下に停まっていたの は103系だった。今ならこれも十分ワクワクの対象だが、当時は総武線沿線の学校に通う者としてはカナリア色の通勤型は実に新鮮味がない。乗り慣れた電車に揺られ て工場地帯を進むこと数分、弁天橋で下車した。
弁天橋駅至近の鶴見線営業部。たとえ本線で出会えなくても、鶴見線の車両を管理しているここに行けば、確実にクモハ12に出会えるはずだ。まだまだ現場もおおらか だった時代、事務所に来訪の意図を告げると、職員の方は快く案内してくださった。聞くと、クモハ12は今年から大川支線の限定運用となり鶴見や海芝浦には出なくな ったという。 なるほど、日曜昼なのに全く姿を見かけないわけである。 庫の中に入ると、目の前には鈍い輝きを放つ褐色の古武士がひっそりと佇んでいた。好きに撮っ ていいよ、と許可をもらい、しばしの間我々だけで独占撮影会。最後にメンバー全員で記念撮影をして解散となった。今から18年前の思い出である。
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