Memorial GALLERY


    2013.02.06

2010.02.06 上田浦−肥後田浦
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7年前、最後の西鹿児島行き「なは」を撮りに幾度も訪れた上田浦の俯瞰は、伸びた枝に視界がすっかり阻まれるようになってしまっていた。線路と海がきれいに望 めるのは前後3mにも満たないピンポイント。この僅かな立ち位置に、関西-D.W先輩・コサカミ氏と3人で寄せ合うように三脚を立てる。私の場所からは、ペンタ 400タテで辛うじて木々をかわし、少しだけ海を入れることができた。

肥薩おれんじ鉄道と名を変えた海沿いの長閑な区間に、今日はリバイバルで久しぶりに寝台車が入線した。さらにおまけで午後にはクモヤ検が設定されているという。 スジとアングルを計算すれば、自ずとベストアングルはここになった次第。だが、不思議なことに、他に鉄ちゃんらしき人間はついぞ現れない。談笑しながら待つうち、 カーブを切ってあずき色の検測車がファインダーに登場した。

マヤ検・キヤ検・クモヤ検…一昔前まで、検測車は地味ながらも国鉄の香りを色濃く残す隠れた人気者だった。定期列車の安全運行を支える、まさに燻し銀の名脇役。 しかし、特殊な場面でのみ登場するワンポイント・キャラの彼らにも確実に車齢は積み重なり、九州・四国などで活躍するJR西日本所属の車両はやがては新快速顔 のステンレス車に置き換えられるらしい。あらためて、リバイバルブルトレのついでとはいえ貴重な被写体を撮ったものである。



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