Memorial GALLERY
2012.07.25
2001.07.25 越生−明覚 MamiyaM645SUPER SEKOR A200oF2.8 RVP(+1)
最後に客車ジョイトレに心躍らせたのはいつのことだろう。ここ10年ほどでJR各社からお座敷や展望など趣向を凝らしたイベント用客車が次々と消えて行った。 国鉄末期に華々しくデビューした東サロやユーロはすでに鬼籍に入り、残る大サロも滅多に動かなくなってしまった。 毎月15日に●ヤ情をチェックして、普段は 軽快気動車ばかりのつまらぬローカル線に彼らが入線する情報をつかむと、天気予報と睨めっこしながらその日を楽しみに待ったものだった。
この日は八高線に東サロ改め“ゆとり”が入るというネタを得た。まだまだ贅沢だったあの頃は、単に客車が走るだけではダメで、「PF・パイチはクソガマ」と 公言し、電化区間の団臨は対象とみなしていなかった。今回は待望の非電化区間、しかも就職活動で上京する時期と重なっている。予報はまずまず。鉄仲間の浦ちゃん 氏に便乗させていただき、未明のオゴミョウに乗り込んだ。
現地で驚いたのは、沿線の宅地化の進みぶり。僅か2年前に高尾臨を撮りに来たときには田畑だった場所が、気づけば住宅地に変貌していた。かつてのような引 きの構図で撮るのはもう不可能。線路に寄ってマミヤ200oで構図を決める。もう一つ驚いたのが予報の外れっぷり。まぁ、これは夜中に走っているときから嫌な予感 がしてはいたのだが、フタを開けると案の定、霧のような湿った雲が漂い、とても条件が良いとは言えなかった。 大して期待もせずに列車を待つ。通過直前になってよ うやく薄日が射してきた。露出は厳しいが、F2.8の白玉200oの恩恵を蒙り 1/500sec f3.5で勝負。いわゆる激Xではなかったが、淡い光に照らされたDDの側面と 運転士の横顔がシブく光ったのでよしとしよう。あれから11年、DDと“ゆとり”の組み合わせを、私は一度も目にしていない。
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