Memorial GALLERY


 2012.04.24

2006.04.24 弥生台駅 NikonF4s AFNikkor80-200oF2.8 RVP100

神奈川で勤めていた頃、大和の校舎に出講していたことがあった。 当時相鉄には月1回程度のペースでモニ2000による架線検測が行われており、この日 はたまたま事前にネタをキャッチすることができた。旧型車改造の検測車はすでに数ヶ月後の引退が既定路線。よし、校舎移動の合間に一発撮ってくか! 仕事カバンの隙間にF4と80-200oを潜ませ、コインロッカーに突っ込めるよう一脚を持って出勤した。

いつもより早めに大和に行く…フリをして、湘南台行きに乗る。目指すは知る人ぞ知る桜アングルの弥生台。花の季節は終わっても、新緑に包まれた駅 発車のシーンは、住宅街を行く相鉄では珍しいスッキリした構図になるはずである。ただ注意が一つ。去年の卒業生がこの界隈でホールスタッフのバイトを 始めたという。万に一つも遭遇の可能性がないとは言い切れない。スーツにネクタイにビジネスバッグに…一脚という姿を見られた日には、センセイの威 厳も何もあったものではない。まぁ、元から威厳あるキャラではなかったけどね(汗)。

住宅街の片隅からフェンス越しに構内を狙う。ステンレス電車が淡々と行き交う光景からは特別な列車が来る気配はまるで感じられないが、しばらくすると 跨線橋の下から鈍く光る一灯ライトが現れた。通過するのかと思いきや、猛烈にブレーキを軋ませながら急減速で一時停車。 保線係がホーム端でスタンバイ するのを待って、今度は重々しいモーターを唸らせて急加速する。住宅街に響き渡るツリカケ音。 旧国引退以来長らく耳にしていなかった心震わせるサウン ドに、ささやかながら元気をもらって校舎に向かった。



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