Memorial GALLERY
2012.03.31
2005.03.31 北一色−競輪場前
NikonF4s AFNikkor300oF4ED RVP100
早いもので、西美濃の地から愛らしいスカーレットの小型車たちが姿を消して7年が経つ。発端は1999年だった。名鉄美濃町線の末端、新関−美濃町間が廃止。 2年後にはローカル私鉄を絵に描いたような揖斐線黒野以西及び谷汲線が長い歴史に終止符を打った。 そして4年後の2005年月末をもって名鉄美濃町線・岐 阜市内線も廃線となり、中京私鉄の雄名古屋鉄道から600V区間が全て消滅することになった。
谷汲線で長年楽しませてもらった者としては、この最終日を関東で見過ごすわけにはいかない。金券ショップでバラ売りの18きっぷを買い求め、「ムーンライト ながら」の客となった。関西からは関西−D.W・さささ両先輩が出撃し、さよならセレモニーなどを中心に沿線を巡るとのこと。下芥見駅で合流しお世話にな ることになった。翌朝は下芥見のスナップから始め昼には小屋名駅で地元園児の鼓笛隊がセレモニーに参加するということで撮影。午後は美濃北方駅の式典を 押さえてから北一色の歩道橋を訪れた。夕方の低い光線が併用軌道区間をオレンジに照らす。純粋な車両のアップも撮っておこうと300oで正面撃ち。間もなく やって来たのは、最後の最後で赤一色になる前の旧塗装に塗り直されたモ593だった。
先輩たちは夕方遅くには撤収。帰りの「ながら」まで時間がある私は、徹明町の電停で一人バルブを楽しむことになった。モ590 や札幌から移籍してきたモ870 など、個性的な車両たちが街の明かりに浮かび上がる。もうすぐ終電の時刻。中学時代から大垣夜行を降りては朝のひと時を楽しませてくれた岐阜市内線の名優 たちに、私は静かに別れを告げた。
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