Memorial GALLERY


    2012.02.19

2008.02.19 竹沢−折原
 Mamiya645PRO smcPENTAX400oF4ED RVP100

大学受験は2月がオンシーズン。ということは、逆にセンセイは暇になるわけで、予備校講師時代は1月を乗り切れば少し時間に余裕が持てていた。この日は八高 線で12系のハンドル訓練があるとの一報を受け、たまたま非番だった★氏と出撃。合言葉は「高尾臨、再び!」である。となれば行きはここしかないだろう、竹沢 −折原のSカーブ。日の出直後のエロ光線を浴びたDDが青い客車を従えて身をくねらせる姿は、カー鉄なんて夢のまた夢だった高校生には、どれほど願っても目に することの叶わない幻のシーンであった。それを21世紀仕様の(いや、ウチの機材は全部20世紀のだった…汗)機材で切り取ってやろうという魂胆である。

鉄は皆同じことを考えるようで、平日と言うのに現地には早くも三脚が何本も並べられていた。しかし、ペンタ400にマミヤ645という変則セットでファインダーを 覗くと、かつて誌面を飾った写真とずいぶん雰囲気が異なっていた。一面荒れ地だったところに道路が通り、目障りな電柱が立ってしまっている。でも、考えてみ れば高尾臨華やかりし頃から早10余年、南線の電化や北線へのキハ110投入など近代化が進められた背景には、沿線の急速な開発があったはずである。定番だった越 生−明覚も無残なまでに住宅地に変貌していたっけ…。

あれこれアングルを調整していると、南から寒気に伴う薄雲がせり出して来た。何ぃ〜何とかもってくれ!朝方は100%勝利を確信していたのに、結局いつものよう に鉄はドキドキワクワクの心臓に悪いワンダーランド。 間もなく踏切が鳴る。薄皮1枚被ってダメかと思われたが、ヘッドライトが見えてから露出が上がった。 初 めから負けることなど考えていなかった私は強気の全開露出でセット済み。後は切り位置でレリーズを握るだけである。 眩しい光線を浴びて、ピカピカのパシニが画 面に飛び込んできた。X!バックはやや煩くなったものの、10年越しの高尾臨のリベンジを果たすことができた。



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