Memorial GALLERY


 2011.10.10

1998.10.10 高浜−遥堪 OLYMPUS OM-1 ZUIKO50oF1.4 KR

機材を担いで線路沿いの道を急ぐ。あと数分で列車が来てしまう!ようやく線路の後に小さな社と鳥居が見えたところでタイムアップ!踏切が鳴りだしてし まった。もう悠長にレンズを選択している間はない。とりあえず三脚を伸ばさずに広げて、OMに標準で一発勝負。幸い構図はピッタリ。露出は1000 の4ち ょい開け。水平よし。OK、間にあった! と、すぐに渋い吊り掛け音を響かせて、クリーム色の旧型電車が現れた。

13 年前の体育の日は神話の里へ。一畑電鉄のオールドタイマーデハ1形の引退がいよいよ間近に迫り、さよなら運転と撮影会が行われるとのことで、“鉄道 の日記念 乗り放題きっぷ”を手に、前日の可部線マヤ検から芸備線〜三江線というレアなルートで移動してきたのである。 珍しく2両手を組んだ今日の主 役は、朝方北松江線に入り、日中は長らくホームグラウンドとしていた大社線を1往復。 午後には平田市の車庫で撮影会も行われた。まだまだ電&徒歩移 動だった我々も、あちこち転戦しながら出雲の生き証人との1日を堪能したのだった。

デハ1形が身を引いた後も、同電鉄にはオレンジ色のデハニ50形が残り、団体列車や貸切で活躍を続けていた。私は残念ながら撮影する機会に恵まれなかった が、大学の後輩OK9氏などは単独貸切フォトランを敢行したこともあったとか。だが、そんなデハニも2009年にさよなら運転を行い、映画『RAILWAYS 49歳 で電車の運転士になった男の物語』のロケ走行を最後に引退。いよいよ出雲の地から旧型車両が消滅する…かに思われた。しかし、今回この記事を書くために 一畑電鉄のサイトを開けてビックリ!何と平田駅構内に専用線を敷き、一般募集の体験運転をやっているとのこと。老兵は死なず!戦前の語り部として、これ からも雲州の地にモーター音を響かせてもらいたいものである。



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