Memorial GALLERY


 2011.09.08

2007.09.08 津久田−岩本 PENTAX67 smcPENTAX165oF2.8 RVP(+1)

C61が復活してこの方、上越沿線の警備が異様に厳しくなっているらしい。 これまで黙認状態だったグレーゾーンが軒並みアウト。時にはJR当局も安全と判断 するような立ち位置でさえ国家権力が直接介入し、あわや前科者扱い…なんていう事例もあったとかなかったとか。まぁ、SLだからとやって来る俄か鉄や、数十 年ぶりに“写真機”を持ち出したような自分がリバイバルな爺さんはデッドラインを知らないから警戒されるのも致し方ない気がするが、それにしても世知辛い世 の中になったものである。

さて、今回のネタは上越線がもっとマッタリしていた頃の1枚。4年前の9月、一般色に塗り直されたEF60 19が“ゆとり”を引くというので出掛けた時のつい でカットである。ブタ鼻ライトとはいえ腐っても原色、行きのロクマルは大正橋のインカーブで榛名バックを狙った。 が、日はあるものの靄った空気で山の見え 具合はさっぱりダメ。返しに勝負を賭けて定番津久田の鉄橋に早々と機材をセットする。午後になって日差しが強くなってきた。しかし!結局通過の頃には日が弱 ってまさかの敗戦…。仕方ない、ローカル運用の湘南色115系でも撮っていくか! 本番の通過から十数分、雲の下から再び太陽が顔を出す。すっかり暗く陰った山 肌をバックに、ネタ列車続行の6連がサイドを輝かせながら現れた。

国鉄型自体が絶滅危惧種になっている現在、湘南色の115系が密かにブームになっていると聞く。なるほど、言われてみると、四季折々の風景にマッチする絶妙の 配色と国鉄標準の安定感あるデザインは、確かに写欲をくすぐるに十分である。この秋は、紅葉の北関東で近郊型と戯れてみるのも悪くない。



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