Memorial GALLERY
2011.01.15
2000.01.15 二木島駅 OLYMPUS OM-1 ZUIKO50oF1.4 EBX
日はやたらに短くて、景色は一面冬枯れ色。雪国以外の地域では、1月というのはよほどのネタでもない限り重い腰を上げづらいオフシーズンである。しかし、 厄介なことに欲求にオフはない。何月だろうと、10日も鉄をしないとたちまち身体と心が疼いてくるのである。この日は余った18きっぷと天気予報を眺めて新宮 夜行に飛び乗った。目的地は紀勢南部。色味はないが、DD重連の3161レが鋭い斜光で狙えるはずだ。
だが、金曜夜の酔客で込み合う165系のボックスに席を確保し、流れゆくネオンを眺めながら、ふとザックの中を確認して重大なミスに気が付いた。あ゛ー!家を出 た時から何か心に引っかかるものがあると思ってはいたが、これは一大事!ブローニーのフィルムが入ってませんがな!これでは今日1日マミヤは単なる鉄の箱、 死重以外の何物でもない。俯瞰のアングルに行こうとしているのに、一体何をやってるんだか…。
こんな日は得てして上手くいかないもので、せっかくバリ晴れに恵まれたものの、二木島駅を見下ろす段々畑で貨物を待っていると、通過直前に高所作業車が線路 脇に登場。おもむろに電柱工事を開始した。もちろんDD重連は敢えなく撃沈である。トホホ。それでも唯一の救いは続行の327Dに原色コンビのキハ58・28が入っ たこと。当時は既にキハ11や40・48が勢力を拡大しており、ゴッパニッパに出会えるかどうかは運次第。 しかもそのゴッパニッパも“みえ”色との混結が多く、 きれいな急行色ダブルは希少だったのである。こうなったら返しもガッツリ狙おうと、反対側の国道の大橋から悔し紛れの35o判2丁切り体制を組む。F4は80o、 OM−1は標準を装着。間もなく、静かな漁港に見慣れたカラーリングの気動車がゆっくりと現れた。
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