Memorial GALLERY


 2010.10.08

2000.10.08 銀山−然別 OLYMPUS OM-1 ZUIKO100oF2.8 E100VS

10年前の体育の日連休は北海道へ。デーデーの聖地常紋峠の錦に染まる景色を見ようと仲間数人と遠征を企てた。とはいえ万年金欠の学生時代、飛行機利用なんて思い もよらぬ貧乏鉄ちゃんが津軽海峡を越えるのは容易ではない。あの手この手を考えた結果、関西からの最安ルートは舞鶴−小樽の新日本海フェリーであるという結論に 至り、31時間の船旅を経てこの朝小樽築港に上陸したのだった。社会人組との集合は今晩の旭川。日中丸々フリーになった我々は、ちょうどこの秋から運行が始まった 「SLニセコ号」の冷やかしに出掛けることにした。

“秋の18きっぷ”こと「鉄道の日記念乗り放題きっぷ」でキハに揺られること50分、「C62ニセコ」の頃以来5年ぶりの銀山で下車し、216.3キロポストに向かう。だが、 ただでさえ不安定な秋の空は山中に分け入って一層アヤシイ雰囲気に。雨こそ降ってはいないものの、写真の出来はちょっと絶望的である。天候のせいか人出も少なめ。 シロクニ時代は毎度立錐の余地もなくなるほどの人気のスポットだった216.3キロは、まだまだ余裕で三脚を立てられるくらい空いていた。あまりヤル気も湧かずOM− 1のみ一丁切り。実効感度が高めのE100VSなら何とかなるだろう。

間もなく遠くに汽笛が響いた。看板がショボかろうと空気読めない鉄で激パしようと、この“音で楽しめる”ところがSLの魅力だと思う。さ、曇天だけど一応 シャッターくらい切ってやるか…とファインダーを覗く。と、雲の隙間から突然の御来光!瞬時にバリ晴れ露出のゴヒャク・ゴロンパに切り替えて、稲穂峠に挑むC 11を迎え撃つ。X!緊急の運用差し替えで2ツ目じゃなかったけど、初お目見えの雑客は青でも茶色でもない微妙な色合いだったけど、突発晴れに恵まれたから全てよ しとすることにしよう(笑)。



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