Memorial GALLERY


 2010.05.31

1998.05.31 広野−相野 OLYMPUS OM-1 ZUIKO50oF1.4 RVP(+1)

過去のポジファイルからこの時期の写真を漁っていたら、こんな懐かしい写真が出てきた。京都に移住して初の大サロ撮影、しかも現地マルヨという気合いの入れ具合!どうせ電化 区間だろ?なんて軽くスルーしてしまう現在からは考えられない、熱かったあの頃を思い出してきた。

まだまだ各地に客車ジョイトレが健在だった十数年前、関西に来たからには早く“なにわ”を撮ってみたいと常々考えていた。ふと●ヤ情誌を見ると、5月31日の早朝に福知山線を 下る運転があるではないか。時期的に今なら十分日は当たるだろう。急行「だいせん」との掛け持ちも可能かも!?もう妄想は止まらない。宝塚以遠で狙うには当日朝出発では間に 合うわけもなく、とりあえず地形図で当たりだけ付けて終電で広野駅に降り立った。

若さと勢いだけでここまで来てしまったが、現実は厳しかった。簡素な駅舎のベンチは個別型のプラスチック製で横になることはできないし、夜は思った以上に冷え込んだ。当然寝 袋などという文明の利器を持たない若造は根性の素マルヨ、ただ忍耐あるのみである。だが、寒いだけならまだしも、夜中に駅前がヤンキーの集会所と化しバイクの兄チャンが大集 結(汗)。これにはさすがにいたたまれず、すぐ傍の公衆電話ボックスで三角座りして難が去るのを待った…。そして夜明け。険しい道のりであったがゆえに、それはなお一層荘厳に見 えた。ベルビアに刻んだ念願の大サロも、いわゆる“大サロ光線”でギラリ!鉄塔が2本も入ったり、ポールのかわし方が甘かったりと突っ込みどころは多いけれど、苦労の結晶とし て今でも見返してしまう1枚である。



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