Memorial GALLERY


 2007.11.13

1999.11.13 長瀬−赤石 MamiyaM645 1000s SEKOR150oF3.5N RVP(+1)

学生時代のお気に入り路線の一つが名鉄谷汲線だった。京都を始発で出れば9時前には撮影に入れるという近さもあるが、何より山あり川 ありのロケーションの豊富さ、それに真紅の古豪モ750形の雄姿と舞台・役者が完璧に揃っていることが一番の魅力であった。大学1回生の 冬にさささ先輩から写真を見せられて以来、01年9月に路線が廃止されるまで、訪問回数は数十回を数えた。

この日も根尾川沿いの紅葉の進み具合が気になって、朝一で京都を発った。大垣から樽見鉄道に乗って根尾谷に分け入り、木知原(こちぼら) で下車。川の対岸まで10分ほど歩くと谷汲線の細い線路が見えてくる。ここが赤石駅。有名な撮影ポイントは赤石から次の長瀬、そして終 点の谷汲までに多く点在している。列車の本数は1時間に上下1本ずつ。焦ることはない。今日ものんびりと撮影トレッキング。

昼過ぎの列車は赤石−長瀬の中間にある管瀬川の鉄橋で狙うことにした。ポールのかわし方が難しいが、定番中の定番地。画面左端でポー ルを切って、画面下端に川面を入れて…と構図を整え、ツリカケ音を響かせて現れた古豪にシャッターを切った。谷汲線関連ではこうした 車両中心の絵や風景的俯瞰は数多く極めることができた。だが当時はものの見方が未熟だったこともあり、スナップをほとんど残すことが できなかった。今さら昔に戻ることはできないが、乗客の表情や人の流れにもっと目を向けていれば…。当時の写真を見ていて後悔するこ としきりである。



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