Memorial GALLERY
2007.09.14
2000.09.14 集通鉄路 下杭子−上店 MamiyaM645SUPER SEKOR210oF4N RVP(+1)
7年前の今日、私は中国の内蒙古自治区熱水(ルーシュイ)の丘の上に立っていた。初めての海外旅行、狙いはもちろん終焉間近と噂されていた大 型蒸機最後の楽園、集通鉄路である。2日前に瀋陽に入り、赤峰(チーフェン)まで夜行列車の旅。そこからさらに車に揺られること半日、世界の 鉄ちゃん聖地経棚(ジンペン)峠には想像を絶する光景が展開していた。
草地の丘陵を駆け上がって三脚を広げると、間もなく遠くに2条の煙が立ち上った。重連を組んだ前進形はブラスト音も高らかに山裾を巡 り、視界の果てでUターンして再び目の前を通過。激しい鼓動の機関車とは対照的に、手前の斜面では放牧された羊たちが長閑に草を食む。 列車はこの後画面の左で大きな弧を描き、三度眼下を通り過ぎて山の陰へと消えて行った…。圧倒的なスケールと大型蒸機が織り成す大ス ペクタクルに、私はただ呆然とするしかなかった。
予算の都合もあり、鉄活動は3日間半で終了。1週間の旅程の後半は瀋陽の観光に充てた。遼寧省の省都瀋陽は、清朝(1616〜1912)の建国 者ヌルハチが首都に定めた町としても知られる(北京遷都は3代目順治帝のとき)。瀋陽故宮博物館を訪れ、彼が創始した軍事行政制度八旗 制の8種の旗や歴代皇帝の肖像画を見学した。以来、夏と正月が忙しい職についてしまったため、世界史講師のクセに海外に縁のない日々 が続いている。国内もボチボチ撮るものが尽きてきたし、30代は海外鉄でフィーバーか!? 教員免許の取得にも目処がつき、そんな野望を抱 きつつある昨今である。
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